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水耕栽培の発芽にんにくで障がい者の暮らしを支援

仕事を楽しむためのWEBマガジン 「B-plus」  2024年5月

 

プロフィール 愛知県出身。学生時代はプロを目指してサッカーに打ち込む。大学院卒業後は公務員として経験を積んだ。その間に出会った近雄太氏と、ものづくりや地域貢献ができる事業での独立を決意。2020年6月に(同)ここいのを設立。2021年3月に株式会社化、ここいの(株)を立ち上げた。福祉事業を中心にさまざまな事業を展開。地域にあらたな文化を創造することをビジョンに掲げ、事業に邁進している。

就労継続支援B型事業所、「くらしの成」で発芽にんにくを栽培、福祉・農業などさまざまな事業を通じて地域に貢献する企業が愛知県豊川市のここいの株式会社だ。水耕栽培の「にんにくぐらし」は無農薬で安心・安全なうえ、においが弱く、鉄分・亜鉛などの栄養素も豊富。この魅力的なビジネスで利用者への高賃金を実現した足立匠代表取締役社長は、さらに事業を拡大し障がい者の経済的自立をサポートしたいと熱く語ってくれた。

公務員を経て福祉事業を立ち上げる

鶴久 愛知県豊川市のここいの株式会社さんにお邪魔しています。御社では就労継続支援B型事業所くらしの成の運営を軸に、多彩な事業を展開しているそうですね。まずは足立社長の詳しいプロフィールを教えてください。

足立 私は大学院を卒業し公務員になりました。長年にわたり組織内部の体制改革などを経験する中で、同じ公務員だった近雄太と知り合い、意気投合しました。その中で彼と二人で、「何か後世に残る文化をつくろう。自分たちの力でつくりあげたものを地元の資源になるようにしよう」と事業の立ち上げを決意したんです。そして、「ここからイノベーション」を略した「ここいの」の屋号で2020年に弊社を創業しました。

鶴久 そのときに選択した事業が、なぜ、福祉だったのでしょう。

足立 もともと特別支援学校教諭の免許を持っており、福祉業界とのご縁も深かったため、社会福祉にかかわる仕事がしたいとずっと考えていました。また、近はものづくりに興味を持っていたんです。そこで、これらを組み合わせた事業で地域の資源になることができる組織をつくっていこうと思いました。

鶴久 事業を通じて地域貢献を目指されている、ここいの株式会社さん。事業内容についてお聞かせください。

足立 弊社の柱は、先ほどもお話に出た就労継続支援B型事業所・くらしの成の運営で、事業所では、にんにくの水耕栽培やにんにく加工品の製造をしています。また、私はサッカー指導者のライセンスを持っているんですよ。この資格と人脈を生かして指導者の派遣やサッカーアパレル事業も展開しています。福祉・農業・食品工業・スポーツ・人材とジャンルを横断した事業を進めている点が弊社の大きな特徴で、多くの方の支えに感謝するばかりです。

鶴久 実に幅広い事業を手がけているわけだ。福祉事業としてにんにくに着目した理由も知りたいですね。

足立 私は、プロを目指し大学までサッカーに打ち込んでいました。この経験から、鉄分や亜鉛を豊富に含む発芽にんにくはアスリートの体づくりに欠かせないものだと気付いたんです。また、にんにくはがんを予防するデザイナーフーズと呼ばれ注目を浴びているんですよ。それで、今の事業に発芽にんにくの栽培を取り入れました。栽培方法に工夫を凝らしているので、栄養も豊富で、においも残りづらく、お腹も壊しませんよ。

鶴久 にんにくにがんを防ぐ効果があるとは知りませんでした。商品名は「にんにくぐらし」と言うそうですね。

足立 はい。弊社のにんにくぐらしは手作業で水耕栽培をしています。無農薬で安心・安全、にんにく独特のにおいが残りにくく、芽も根も丸ごと食べられるので食品ロスを抑えられるんです。栄養素は一般的なにんにくと比較し鉄分が9倍、カルシウムを8倍も含有しており、GABAは発芽玄米の14倍も含んでいます。

鶴久 それは素晴らしいですね。アスリートだけでなく一般の方も見逃せない健康食品だと思います。

足立 鉄分が不足しがちな女性と子どもには特におすすめです。どなたでも気軽に召し上がることができるよう、パック詰めに加え加工食品もラインアップしています。例えば「スプラウトガーリックパウダー」はトースト・パスタ・ステーキなどさまざまな料理にひと振りするだけでにんにくの栄養を摂取できる調味料です。また、「匠の黒にんにく」は皮がないのでそのまま召し上がることができ、まるでフルーツのような甘酸っぱい食感が楽しめますよ。

高賃金で障がい者の経済的自立を支援!

鶴久 どちらもおいしそうですね。まさに食卓を盛り上げてくれそうな食品ばかりです。

足立 ありがとうございます。さらに「発芽にんにく岩塩」は、スプラウトにんにくパウダーとヒマラヤ岩塩を絶妙な割合でブレンドし、食材のコクとうまみを引き出しマイルドで奥深い味わいに仕上げてくれる万能調味料です。ちなみに製品名の「にんにくぐらし」は商標登録済みで、今後もさまざまな商品を意欲的に展開する予定です。

鶴久 そう言えば、先ほどおっしゃっていたように、これらの商品は就労継続支援B型事業所の利用者さんが栽培や加工をしているんですよね?

足立 おっしゃるとおりです。弊社の役目は障がい者のみなさんの経済的自立を支援すること。例えば弊社は5~7万5000円前後の給料を実現しているんですよ。これは全国でトップクラスの金額です。もちろん現状に満足しているわけではありません。これからもさらに賃金を上げるための体制づくりを進めます。

鶴久 さらに高賃金を実現できる体制づくりを進めているとは、頼もしいなぁ。業界を牽引する役割を果たしてほしいです。

足立 ええ。障がい者の方々は、健常者より優れた技能を有している場合もあります。例えば弊社には1日4時間もにんにくの皮を剥く作業がありまして。利用者様の仕事への没頭力はものすごく、私にはとても真似できないことをやってのけるんですよ。このように何か一つの作業に突出した力を発揮するのが障がい者のみなさん。ですから私は、一人ひとりの能力を適正に分析して配置することを何よりも大切にしています。それが施設の運営でも地域社会とのかかわりでも重要だと考えているんですよ。

鶴久 ますます広がり続ける足立社長の福祉事業。将来の抱負はいかがでしょうか。

足立 就労継続支援A型事業所の立ち上げることを目標にしています。今後も近隣の自治体との連携を模索するなど弊社が障がい者のみなさんのセカンドプレイスになり、誰もが暮らしやすい街づくりをするために邁進します。そうして地域に新たな文化を創造することが私たちのビジョンです!

鶴久 障がい者の方々が生き生きと働けて、経済的にも満足できる環境があれば福祉がもっと地域に溶け込むはず。足立社長の挑戦を私も応援しています。頑張ってください!

「仕事を楽しむ」とは‥

笑顔でいることです。笑顔は笑顔を引き寄せると思っているので、会社を経営するという仕事を笑顔で楽しむことを大事にしています。

足立匠

 :: 会社概要 :: 

■ 社名 ここいの株式会社/くらしの成
■ 本社 〒442-0887 愛知県豊川市明野町4-81
■ 事業内容 福祉事業/農業・食品工業/スポーツアパレル事業/人材派遣業
■ 設立 令和3年3月
■ ホームページ https://cocoino-toyokawa.com/

 

 

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